ojos de perro azul:青い犬の目

青が好き。時々刻々と興味・関心が移ろいで行きますが、あまり守備範囲は広くありません、

平成31年という年末

年末から正月にかけて、今年は休暇が長かった。 だけど、遠くへ旅行はせず、自宅にいて、読書三昧・映画三昧・音楽三昧・ネット三昧な生活を送った。 久しぶりのこの1週間の仕事は、とても長く感じられた。 早く眠くなって、8時か9時には寝てしまった。食…

新しい空気を入れて

今日、仕事があった。 早朝、いつもと異なる交通手段で通勤した。 普段は通らない民家の垣根や玄関のある通りを抜けた。そこはかつて、私も属していた空間だった。人のぬくもりの匂いがした。人が生きている感触が伝わってきた。 私も東京のいくつかの場所で…

停止した時間の中で境界線を歩く

今日も列車は運休が多い。 若き日々、長い間暮らしていた茨城県では、自動車かオートバイがないと生活できなかった。 電車が中心の生活は、東京に移り住むまであまりしたことがなかった。 子供の頃は自転車かバスだった。 滋賀県も茨城県に似ていて、自動車…

100 years ago

昨日は、部下のミスの後始末で、本人ともども出勤した。 昼から長く伸びた髪を切りに行った。 ふと、髪を切ってもらっている最中、山口市に行ってみようかと思った。 結局、行かなかったのだが、行くつもりでいたので、新幹線で読もうかと思い、『文学界7月…

自然体という癒し

テレビを全く見ない私が、先日、たまたまネットで放映していたNHK番組『プロフェッショナル』を見た。 スガシカオの歌がエンディングで流れる番組だ。まだ続いているんだと思った。 その回は、北海道の書店店主の仕事の流儀だった。 この店主は1万円選書と言…

春の嵐の後に

Apple Musicでは、4500万曲が1ヶ月980円で聞き放題である。 これは恐ろしくお得であり、音楽好きには堪らない環境である。1日に100曲聞いたとして、一生かかってもそのほんの一部しか聞けない。 この関係は、人との関係と同じである。世界に何億といる人のほ…

誰しも生きにくいと思う

忖度という言葉が世間でメジャーになって久しい。 数ヶ月前まで、この言葉は廣松哲学の中でしか見かけられなかった。一夜にして世間・世界は変わる。小さなこと・大きなことに関わらず。 ジョージ・フリードマン『100年予測』の序章には、20世紀の20年ごとの…

一番大切なことは目に見えない

前に行った尾道の写真です。 近頃は遠出もしなくなってきた。行きたくないわけではないけれど、旅行熱が下火である。 私は山よりも海の方が好きである。山も見るのは好きだけれど、登ろうとは思わない。 まあ、海も見るだけで泳いだりしないけれど。 旅行よ…

現実は何処かで彎曲し別世界に通じている

何かの拍子に、いつも不思議だなと思うことがある。 それは、過去に知り合った人たちが今この瞬間、どこかで生きていることである。目の前にいないのに、どこかで生きているという事実。そのことがとても不思議に思える。 しかし、この不思議さは、簡単には…

ヨーロッパが歌う、日本が囁く

ヨーロッパは、その精神性において日本と全く異なる。 例えば、ヨーロッパ人の異性との関係性は、日本人とは違う。 自由や平等や権利といった概念を、日常生活に取り込んでいるのがヨーロッパ人なら、日本人は学校の授業で聞くレベル。 ヨーロッパを評価して…

年末の波が押し寄せる

シングルスカルから延びたオールが、水面の水を掴み、勢いよくスカルを進ませる。 琵琶湖の瀬田川大橋を潜って、オアーズ人たちが進んでいく。 もう関西に来てから、まる4年が経過した。 ねきから、もうちょっと離せへん? 関西弁を解さない人からすると、何…

新選組隊士一覧表、生き方と逝き方の不安と闘う、秋晴れの『世界の終り〜』

気がついたらもう霜月も後半である。 本に関して、書いておきます。 歴史のなかの新選組 作者: 宮地正人 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2004/03/25 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (2件) を見る 巻末に掲載されている「浪士組・…

途中から読む、頭から読む、最後から読む

ラーメン屋→本屋→パフェというのが、週末のおきまりコースである。 どうも、今の私は、ラーメンとパフェが食べたいみたいだ。 最近本屋で購入した書籍をいくつか挙げておきます。 フェルマーの最終定理 (新潮文庫) 作者: サイモンシン,Simon Singh,青木薫 出…

視線の先に対象がある

ここ数週間、週末になると部屋の衣替えを少しずつやって来た。 今週末は、もういい加減に完成させようと、一気にほぼ決着をつけた。 部屋の家具の置き方から、小さな小物の置き方まで、無理のない動きができるように 気を配って配置してみた。無駄なものを買…

恐竜、七瀬シリーズ、ハンニバル、あさひなぐの日々

仕事が早く終わったおかげで、久しぶりにゆっくりと本屋に寄れた。 現代思想2017年8月臨時増刊号 総特集=恐竜 -古生物研究最前線- 作者: 小林快次,佐藤たまき,冨田幸光 出版社/メーカー: 青土社 発売日: 2017/07/31 メディア: Kindle版 この商品を含むブロ…

私のルーティーンな楽しみ

昨日は夕方に書店に行って帰った。 クリストファー・ノーランの嘘 思想で読む映画論 作者: トッド・マガウアン,井原慶一郎 出版社/メーカー: フィルムアート社 発売日: 2017/05/25 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る クリストファー・ノーランの…

時間があるとブログも書ける

今日は、友達と会って世間話をしているうちに、ビットコインやブロックチェーンなど、今をときめくフィンテックの話題となった。 金融業界に、IT技術の大きな波が押し寄せている。これから数年先、おそらく金融業界は大きく変貌を遂げるだろう。 友人と別れ…

カイロネイアの戦い

つい2、3日前に岩明均『ヒストリエ10』が刊行された。 待ちに待ったという感じではあるが、前の巻の発売から開きすぎているので、毎回刊行されるたびに、話がどんな風だったか忘れてしまっている。 今回も、えーっとなんだっけという感じで、kindle電子版の…

彼岸過迄、オウムの影

年度末という訳ではないのだが、今日は半日仕事に行った。 帰りに本屋さんに寄った。本屋に寄るのは、私の病気である。 以前から気になっていたマンガ『ダンジョン飯』を買った。 ダンジョンというのは、最近の流行り言葉である。 ダンジョン・脱出という組…

the ORIGIN

安彦良和の自叙伝が発売された。 機動戦士ガンダム、数々の歴史物を描いてきた安彦が、自身の履歴と作品を重ね合わせる。 昔、ウルトラマンの誕生背景に沖縄問題があったということが話題となったけれど、どんな作品にも、それを作り上げる切っ掛けや背景が…

現代都市で生きる私たち

しばらく本屋にもゆっくり行っていなかった。 そんなに読みたいものも頻繁に発売されるとは思っていなかった。 時間の非実在性 (講談社学術文庫) 作者: ジョン.エリス・マクタガート,永井均 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2017/02/11 メディア: 文庫 この…

分かるって、おもしろい

昨年12月にNHKで、レヴィ=ストロースの『野生の思考』が中沢新一によって紹介される番組があったみたいだ。テキストも発売されていた。 レヴィ?ストロース『野生の思考』 2016年12月 (100分 de 名著) 作者: 中沢新一 出版社/メーカー: NHK出版 発売日: 2016…

ヘミングウェイ、偏見の奥に光る眼差し

ヘミングウェイの小説は、中学生の頃、訳も分からずに『武器よさらば』や『陽はまた昇る』などを、何冊か手にとって読んだことがあった。 けれど、大人になってヘミングウェイのイメージが、私とは正反対のいわゆる男性至上主義のごとく見えたし、世間もそう…

年末だから楽しめる

ビッグコミックオリジナル 2016年24号(2016年12月5日発売) [雑誌] 作者: ビッグコミックオリジナル編集部,能條純一,滝沢聖峰,井浦秀夫,やまさき十三,北見けんいち,弘兼憲史,安倍夜郎,尾瀬あきら,村上もとか,西岸良平,坂田信弘,かざま鋭二,ジョージ秋山,永松…

panpanya『動物たち』の漂い

ヒヨケザルというマレーシアにいる動物らしい。 体長43センチ。 木から木へ、滑空する。 papanyaの最新の漫画『動物たち』の先頭ページに、ヒヨケザルのエピソードが出てる。 普通にある日常生活のお話なんだけれど、漫画の雰囲気や主人公の女の子のキャラク…

経済成長を超えて

帰り道で近くのコンビニに寄ったら、「会長島耕作」の最新刊が置いてあった。 数年前までよく行っていた喫茶店に、島耕作シリーズが全て置いてあり、何週間かかけて全て読破したのだが、その頃はまだ「社長島耕作」の手前の専務あたりまでしか出版されておら…

スパイ、スリラー、日本史

今週は、突然ジェイソン・ボーンシリーズが観たくなって、帰宅してから毎日1作ずつ観て、3作全部見てしまった。 私は、スパイ系映画が好きで、ジェイムズボンドシリーズやミッションインポシブルは、繰り返して見ている。ジェイソン・ボーンもスパイではな…

青い空、漂う海

内澤旬子『漂うままに島に着き』は、狭い東京を逃れ、小豆島暮らしを決意した内澤さんの移住記。 漂うままに島に着き 作者: 内澤旬子 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2016/08/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る 読んではいない…

言葉よりも

最相葉月の『セラピスト』が文庫化されたので、読んでいます。 最相さんの本は、いつも魅力あるテーマについて書かれていて(星新一、絶対音感、青いバラなど)、その考察力にいつも感心させられています。 『セラピスト』には、箱庭療法やバウムテストなど…