ojos de perro azul:青い犬の目

青が好き。時々刻々と興味・関心が移ろいで行きますが、あまり守備範囲は広くありません、

見田宗介の死〜現在が永遠である〜

今月1日に見田宗介が死んだ。

それから10日ほどした後、ニュースで知って驚いた。

私は見田先生の教えを直接受けたものではないし、その著書によって間接的にその教えを学んだものだが、自分に影響を与えた人の死に際して、一言、その覚書を書いておこうと思う。

20代の頃、大学の大きな図書館を端から端まで隈なく歩いて、これは魅かれると思えた本が三冊あった。その一つが真木悠介『時間の比較社会学』だった。

真木悠介見田宗介という等式はしばらくして知ったのだが、見田先生の著書には、『気流の鳴る音』、『自我の起源』、『近代日本の心情の歴史』など、すごいなと思う本が多々あったが、その中で一番気に入ったのは『宮沢賢治』だった。

この『宮沢賢治』を巡って、朝日カルチャーセンターで見田さんのレクチャーがあったのを聞きに行ったことがあった。

時間になっても見田さんが現れず、会場の司会の方から、ご存知のように見田先生はいつ来られるか分かりません、という内容のアナウンスが入り、どうなるのだろうという緊張感の中、しばらく待っていたら先生が現れた。みんなホッとした様子で、レクチャーが始まったが、あまり中身は覚えていない。最後に何人か質問をされて、1人、何だか少し変わり者の人がいて、いつまでもダラダラと聞いてくるので、先生が後で直接来てくださいと言われて、レクチャーは終わりになった。

私は、ただただ追っかけみたいな感じで、著書にサインをしてもらおうと、すぐに先生のところに行った。見田先生は、苦笑いされて嫌な顔もせず、サインをしてくださり、日付も入れておきましょうか、と言われて、私にサイン本を渡してくださった。

私がいつも思うことは、自分にとって神のような人でも会ってみると、普通の人であり、その普通の佇まいをしている人が、あれだけの偉大な思索をしているということに、驚かされる。

ある人が言っていたけれど、普通に考えながら偉大な結論に到達することが重要である。

見田宗介先生、先生の著書に出会えて本当に幸せでした。

ありがとうございました。ご冥福をお祈り致します。

私はこれからも先生の著作を通じて、学んでいこうと思います。

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