ojos de perro azul:青い犬の目

青が好き。時々刻々と興味・関心が移ろいで行きますが、あまり守備範囲は広くありません、

911、2018 平成最後の911

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8月は意外とブログを書いたからか、9月に入って時間は結構あるのに、それほど書こうという気にならない。書くネタはたくさんあるのだが、ネタがあるのと書く気になるのとは違う。強制的に書かなくてもいいから、書きたいと思うときに書くまでである。

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この頃は、列車に乗っている時が結構楽しいし、落ち着く。少なくとも1時間くらい乗れれば、寝たり本を読んだりしてまったり過ごせる。ガタンゴトンという列車の規則的な振動が心地いいのかも知れない。だから休日に台風や大雨で列車が運休・遅延してしまうと、がっかりしてしまう。

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今日たまたま聞いたら、来週いっぱいでまた外国に戻ると言っていた。いなくなると、やっぱり寂しい。いなくなったら暫くは元気が出ないだろうな。

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大小様々な問題を抱えて、齷齪毎日を過ごしている。

終わりなき毎日を終わりのある毎日に変換して過ごしている。

遠くで見た青い空も、昨日見た夕焼けも、その日その日の出来事として締め括られ、毎日は更新されていく。

ありふれた日々も、永遠の記憶として生き続いたら、私たちは豊穣になるのだろうか。

平凡な日常であれ、精神の混乱や諍いは、点として、ある時は線分として、私たちを畏れさせ、時めかせて、日々歩ませる。

音楽は社会の関数である

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今朝、たまたま耳にした音楽が、ルックの「シャイニオン」だった。

とても懐かしく思った。一度聞いたら忘れられない曲である。

もうとても前の曲で、1980年代頃の曲だと思う。

歌詞自体は、別れた女性が忘れられないという、ありふれた陳腐なものだが、この曲が優れていたのは歌詞ではなく、その旋律と歌声である。


LOOK - 「シャイニン・オン君が哀しい」 HD Live

曲が売れる売れないに関わらず、聴き惚れさせるためには、もちろん持って生まれた美声が必要だが、それと同時に、自分の守備範囲のオクターブの曲と自分の声色に合った曲を見つけることである。

残念ながら、ルックはこの曲だけに留まり、新しいヒット曲を世に送ることはできなかった。しかし、この「シャイニオン」だけであれ、ルックは後々まで残る名曲を生み出した。

自分は綺麗なものを綺麗だと感じることができると信じている。

自分の感性に従っているだけよ。

 

一般受けするかしないかに関わらず、まずは自分の感性に従って判断すればいい。

この曲は好き、この絵は嫌い、この人は好き、この漫画は嫌い、、、。

簡単な二分法で、好きか嫌いか、直感的に判断して決める。そのあとで、じゃあなぜ、私はこの曲が好きなんだろうと少し深く考えてみる。

考えれば、その理由が何か浮かんでくるだろう。歌声が好きなんだとか、旋律のこの部分が堪らなく好きなんだとか、より具体的に見えてくると思う。

 

そして、またそこから自分なりに考えを深めていくと面白いと思う。

私は何事によらず、こうした方法で、時間があれば考え事をしてしまう。

あの人は、ああいう言葉を、ああいう表情で言ったけれど、本心はどういうつもりだったのだろうとか、、、。 

音盤考現学 片山杜秀の本(1)

音盤考現学 片山杜秀の本(1)

 

音楽は時代の精神を反映している。

戦前の曲、戦後の曲、高度成長期の曲、音楽が細分化していく80年代以降の曲をそれぞれ聞いてみると、全く受け取る感じが違う。

音楽分析の書物は巷に数多くあるが、世間一般的には、音楽で世の中が分かるはずがない、漫画ごときで世の中が分かるはずがない、と言った意見が今でも多いのではと思う。

しかし、世にあるものは全て社会に属し、人が作り上げたものである。時代精神や社会情勢を反映していないものなど一つもない。

 

音楽は社会の関数であり、漫画は社会の関数である。

There is no such thing as coincidence.

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この世に偶然などない。全ては必然だ。

There is no such thing as coincidence.

 

大きな災害に見舞われたり、交通事故に遭遇したり、空き巣に入られたり。

 

もう随分前に、東京の青山に父親が来たことがあった。洒落たバーで酒を飲んだ。

何を話したか覚えていないが、父はご機嫌で、魔術のように夜は更けていった。翌日父親は帰っていった。

後にも先にもこんな風に父親と酒を飲んだことはない。何がそうさせたのか。

 

誰かと出会い、気になり好きになる。

最初はそうでなくても、感情が訪れて、好きになってしまう。

 

オウム真理教の人たち。彼らも真理を求め、希望を携えて、大志を抱いて宗教活動をしていたのだと思う。

でも、なぜああなってしまったのか。

 

全ては必然なのか。偶然ではないのか。

偶然と必然は出来事を観察する人の位置によって変わってしまうだけだ。

神にとって全ては必然だ。しかし、出来事に直面している人にとっては偶然だ。

 

男性は押し並べて出来事と直面しないで避けてしまう人が多いと思う。

反対に女性は出来事を直視し逃げないでぶつかっていく人が多いと思う。

この点で、女性の方が必然性を身に帯びようとしているように思う。

でもこれはどうしてなのだろうか。

 

漠然と思うのは、出来事を直視しないと女性は社会で生きにくいからではないだろうか。全てをあやふやの偶然に身を任せていれば、悪い方に転ぶかもしれない。

ならば、先手先手で、起きた出来事を直視して、正確に判断し、次の手を考える。その方が生きやすい。

私が出会った数多くの女性はみんな、必然性をおびき寄せる人たちであった。

もちろん男性でもそうした人はいる。男性でそうしたタイプの人は、生き方において優秀な人たちであった。でも、多くの男性はあやふやなまま生きていても許され、社会を渡っていける。

 

There is no such thing as coincidence.

全ては必然と考え、出来事を直視すること。

それは怖いことだろう。

だけど、その生き方のほうがかっこいい。 

昭和は遠くなりにけり

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ちびまる子ちゃん』の作者さくらももこが逝去した。

平成とともに始まったアニメ版をよく見ていた。そこに描かれていたのは昭和時代であった。数年前に昭和が終わったから、懐かしさもなく、世間にはまだ昭和の名残があった。

昭和時代とは何だったのだろうか。平成が始まった頃には、はっきりとは分からなかった。

長渕剛は昭和が終わった直後に、「昭和」という曲を書いた。

 

傷つけば傷つくほど優しくなれた

貧しさは大きな力になり

意気地のなさは勇気に変わる

・・・

とうとう昭和の歴史が終わった

 

長い長い昭和の歴史。

傷つけば優しくなれ、貧しさも生きる力になり、意気地のなさも勇気になる。

マイナス面がプラス面に直結する時代、昭和。

素直、実直、真面目、正直といった言葉が浮かぶ。

昭和の歩き方は、真面目さがキーワードだった。

 

平成は、昭和とは連続する時代でありながら、そのカラーは異質だった。

平成の歩き方には、ひねり、軽さ、透明といった言葉が必要だった。

 

そして、おそらく、昭和から平成への越境は、1980年代のバブル期に徐々に行われたのだと思う。

 

今やもうすぐ、平成も終わろうとしている。

時代は、真面目さから軽さへ、そしてどこへ向かおうとするのか。

昭和は遠くなってしまった。

孤独はなぜ僕を見つめ続ける?

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老後をどう過ごすか?

 

『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』の私は、ギリシア語とチェロを練習する老後を思い描いている。

これは私の理想にも近い。語学と音楽好きな私も、ピアノ、バイオリン、フルートなどとギリシア語、ロシア語、中国語などを学ぶのは楽しいと思う。

肘掛け揺り籠椅子にゆったりと座り、BOSEスピーカーから流れてくるシューベルトサンサーンスを聴きながら、『Aufscreibe systeme』や『Pride & Prejudice』をゆっくり読んでいく。

料理は、すぐに作れるようにキッチンをすぐそばに備えて、冷蔵庫に必要な食材を準備しておく。全てを近くに配備しておくのだ。

近くに川や湖があれば良いなと思う。

 

こうした生活は普通に可能だと思う。

だが、緩急がないと飽きてしまうだろう。

 

『Pride & Prejudice』の作者ジェーン・オースティンは、18世紀後半から19世紀初頭を生きた。人は自分の生を選べない。偶然、生まれ落ちた世界で生きるしかない。

今は大変な時代だ、と人は言う。しかし今が大変なのではなく 、どの時代であれ、生きること自体が大変なのだ。

 

人は強くもあり弱くもある。

強く見えていても、それは何かの支えがあるからなのだ。

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私たちの心は、ルール・構造・広さ・初期値等のような概念を当てはめることで、より明晰に心の形を把握できるように思う。

そうしたことを行なっているのは、心理学や精神分析学などの心の学問であるけれど、

 学問として考える前に、私たちは相手の心を汲み取り、それに対して行動を起こしている。

心は頭脳よりも素早く相手の心を捉える。心の位置は頭だと言われるけれど、心と思考のスピードは同じではない。

考える速さよりも感じる速さの方が速い。

私たちは考えて理解に到達するより前に、相手の心を感じている。

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老後の過ごし方を書いたけれど、何かをするということ以上に、人の心の存在が必要だと思う。

頭脳だけではなく心を持つ私たちは、AIと異なり、人と人との間に存在している目に見えないもの、愛・信頼・空気といったものが、その住処となっている。

空気のない場所では生物として生きていけないのと同じく、愛や信頼のない場所で、私たちは人として生きていけない。

私たちは生物として老いていくけれど、人として老いていく訳ではない。私たちは消滅するまで人であり続ける。

 

孤独はなぜ僕を見つめ続ける?

崎谷は憂鬱だ

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当時まだマイナーだった崎谷健次郎の曲に触れたのは、たまたま後輩の部屋に行ったことがきっかけだった。

何の曲だったか覚えていないのだが、崎谷の曲が流れていて、それまで聴いたこともない曲調と歌声であり、これ誰?と聞いた。

それから数年、ずっと聴いていた。だから、当時の記憶の中の風景には、崎谷の音楽が少なからず登場していた。

でもいつの頃からか、全く聴かなくなってしまった。

 

何かの拍子で、一瞬彼のメロディーが横切る時があったが、すぐに消えて行っていた。何度も何度も聴いていた音楽だから、懐かしいと思っても、それ以上深追いして彼の曲を引き出そうとはしてこなかった。

今日はどうした訳か、崎谷の曲が「アクリル色の微笑み」が、私の中で流れ出した。

おそらく、8月もお盆が明け夏休みも終わりに近づき、秋の気配が漂ってきたからだと思う。私の記憶の中で、「アクリル色の微笑み」と今の季節は大きくリンクしている。しかも、私はこの曲とほぼ同時期に、アクリルという素材に初めて触れたのだ。

 

風景、音楽、匂い、光景、空気といった一連の言葉は、連鎖しあって過去の記憶を呼び覚ます。

 

巨大な影 傾く都会で

僕はひとり ふりかえり

細い背を みつめる

 

若さゆえの感傷に満ちた記憶と言えるけれど、現在までのこうした記憶の集積体が私と言えなくもない。

 

崎谷は憂鬱だ。しかし、崎谷は憂鬱さを分かって演出している。

憂鬱という空気をいっぱい音楽に送り込んでいる。

メモランダ

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夢印 (ビッグコミックススペシャル)

夢印 (ビッグコミックススペシャル)

 

 浦沢直樹が短期連載していた『夢印』が早くも単行本化している。

これ一冊で完結しているので、いつもの浦沢直樹のような入り組んだストーリー構成ではなく、まさに短編である。夢があり不思議な結末となっている。

赤塚不二夫の漫画キャラクター「イヤミ」が、独特の「ざんす」口上で登場する。

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ドゥルーズ+ガタリ〈アンチ・オイディプス〉入門講義

ドゥルーズ+ガタリ〈アンチ・オイディプス〉入門講義

 

 『アンチ・オイディプス』を理解したくて、でも読んで見ても、「なんだこれは?」と途方に暮れた人は多いと思う。

私も長年、読んだり離れたりの繰り返しで、結局、色々な人の解釈とか説明を読んだり聞いたりして、こういうことだろうなくらいで終わっていた。

だけど、この講義録は、ハッとするくらい分かりやすいし、痒いところまで解説してあるので、そうだったんだとか、そうなんだとか、の発見に満ちている。

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EVと自動運転 クルマをどう変えるか (岩波新書)

EVと自動運転 クルマをどう変えるか (岩波新書)

 

自動車が欲しいという欲求はないのだが、過去の仕事柄、自動車の技術・構造に関心がある。

特に、EV・HV・FCVといった今後の自動車のモデルとなって行くエンジンを巡る技術、自動運転・IT化の話題は気になる。

この新書は、現時点の概説書として、EVと自動運転で何が問題となっているのかを解説してくれている。

自動車が好きな人は、トヨタやホンダなどの各メーカーのホームページを見れば、各社がどんなタイプのエンジンに力を入れているかがよく分かる。

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鹿児島市のホテルで見たテレビで、藤山直美が言っていた。

「私の仕事は水に手を突っ込んで字を書くようなもの。書いても書いても消えて行く。今日出来ても明日できるとは限らない。」

彼女のような芸達者でも、そうなんだ。
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mainichi.jp

http://www.soumu.go.jp/main_content/000562106.pdf

気になったニュース。

「圏域」という新しい行政単位が現実化して行くかもしれない。人口減少に対応した政策であり、「人口減少」は行政レベルだけでなく、我々一市民もどうなるか絵に書いて行くのが良いと思う。これから本当に様々な領域で大きな影響を及ぼして行くだろう。

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www.asahi.com

9月1日は一年で一番小中高生の自殺が多い日。

働いている大人だって、お盆休みが明けて仕事に行く初日はかなり嫌だ。

だけど、自殺までに至るということは、並大抵の嫌さではなく、精神的に極度に病んでいるレベルであり、周囲が助けて行かないといけない。

子供が病んでいる場合、親も普通ではない場合が多く、第三者が何らかのアプローチを早目に取って、子供を助けなければいけない。まずは、学校がその任務を果たさなければいけないが、先生自体が余りにも厖大な仕事量や人間関係の重圧で、先生も精神的に負担が大きい。

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 休み中に接触した気になった事柄を、覚書レベルでランダムに記しました。