この世に偶然などない。全ては必然だ。
There is no such thing as coincidence.
大きな災害に見舞われたり、交通事故に遭遇したり、空き巣に入られたり。
もう随分前に、東京の青山に父親が来たことがあった。洒落たバーで酒を飲んだ。
何を話したか覚えていないが、父はご機嫌で、魔術のように夜は更けていった。翌日父親は帰っていった。
後にも先にもこんな風に父親と酒を飲んだことはない。何がそうさせたのか。
誰かと出会い、気になり好きになる。
最初はそうでなくても、感情が訪れて、好きになってしまう。
オウム真理教の人たち。彼らも真理を求め、希望を携えて、大志を抱いて宗教活動をしていたのだと思う。
でも、なぜああなってしまったのか。
全ては必然なのか。偶然ではないのか。
偶然と必然は出来事を観察する人の位置によって変わってしまうだけだ。
神にとって全ては必然だ。しかし、出来事に直面している人にとっては偶然だ。
男性は押し並べて出来事と直面しないで避けてしまう人が多いと思う。
反対に女性は出来事を直視し逃げないでぶつかっていく人が多いと思う。
この点で、女性の方が必然性を身に帯びようとしているように思う。
でもこれはどうしてなのだろうか。
漠然と思うのは、出来事を直視しないと女性は社会で生きにくいからではないだろうか。全てをあやふやの偶然に身を任せていれば、悪い方に転ぶかもしれない。
ならば、先手先手で、起きた出来事を直視して、正確に判断し、次の手を考える。その方が生きやすい。
私が出会った数多くの女性はみんな、必然性をおびき寄せる人たちであった。
もちろん男性でもそうした人はいる。男性でそうしたタイプの人は、生き方において優秀な人たちであった。でも、多くの男性はあやふやなまま生きていても許され、社会を渡っていける。
There is no such thing as coincidence.
全ては必然と考え、出来事を直視すること。
それは怖いことだろう。
だけど、その生き方のほうがかっこいい。