大津市は、その昔、京都市の小学生から、皮肉を込めて京都の植民地だと言われたりした。
琵琶湖から水を引いているからだろうが、植民地でも何でもない。
琵琶湖の水は無料ではない。大津市は琵琶湖の水で潤っている。
それはともかく、今日、園城寺の展望台から大津市を眺め、園城寺周辺の街を少し歩いてみて感じたのは、大津市は目立たない街だけれど、京都に隣接していることもあって、実は歴史のある街だということだ。
歴史のある街、古からの地層がある街は、少し歩けばすぐに分かる。
歴史の上に近代的な要素が流れ込み、不思議なマッチングを体現している。
大津市には琵琶湖疏水があり、その沿道に洋風の街灯が装備されている。
街の中を路面電車が通り過ぎる。
壬申の乱、大津事件の舞台であり、木曽義仲の終焉の地である大津。
妖しく光る空気を、さりげなく感じさせる街。