『ショーシャンクの空に』は、見始めたら目が離せなくなり、一気に最後まで見てしまう映画だ。
刑務所からの脱走がこの映画のメインストーリーだが、脱走に到るまでの長い時間、刑務所で暮らす主人公の周囲で起こる様々なエピソード、これが物語を色彩豊かなものにしている。
この映画が自分のベストワンだと言う人は結構いるのではないだろうか。
舞台は刑務所の中だが、私たちとて、今生きている環境から簡単に脱出できるわけではない。ダンジョンという言葉が流行しているけれど、閉じ込められた環境からの脱出というテーマは、幅広く現代人の求めているものではないだろうか。
ショーシャンクの中で、一番印象に残っているセリフは次の言葉だ。
「太平洋の別名は、記憶のない海っていうんだ」
記憶のない海。
様々な解釈ができるだろうが、何もかも忘れてしまって、自由に生きて生きたいという我々の姿が、ここには投影されている。