ojos de perro azul:青い犬の目

青が好き。時々刻々と興味・関心が移ろいで行きますが、あまり守備範囲は広くありません、

イノシシとの戦い

宮崎駿の『もののけ姫』の冒頭で、タタリ神に取り憑かれたイノシシが登場する。

ところで、京都の護王神社はイノシシ神社とも言うのだが、この神社は和気清麻呂を祀ってあって、私は、イノシシ➡️和気清麻呂➡️奈良時代という連想をしてしまい、『もののけ姫』は古代世界を描いた物語という印象がある。

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明治時代の10円札に登場する和気清麻呂とイノシシ

 

けれど、物語のセリフなどから考えると、中世・室町時代頃の物語であることが分かる。

冒頭の、気味が悪いタタリ神が憑依したイノシシの、まさに猪突猛進のシーンは、この物語が神々と人間との戦いを描いた物語であることが、示唆されている。

神々は、動物を植物を自然を統べている。人間はその神を殺そうとする。

人間は自然を壊すべきではない、壊してはいけない。シシ神=デイダラボッチは生命の源である。

タタリ神のイノシシは、人間が自然を、神を破壊していることへの警告なのかもしれない。

 

このような時代にあって、神や宗教はどのような役割を担っていくのだろうか?