東京駅丸の内口 聖なる天蓋
ホテルのテレビで、平昌パラリンピックのニュースを見た。
嬉しいのに 涙が溢れるのは
君が歩んできた道のりを 知っているから
思い出して 躓いたなら
いつだって物語の主人公は 笑われる方だ
人を笑う方じゃないと 僕は思うんだよ
友人の結婚式があった。
久しぶりの東京だった。
東京が素敵なのではない。
私たちは、偶然、ある人と出会い、ある街で時を過ごし、一度限りの生を歩いている。
私たちは、無数の人の群れ、無数の時間と場所の中で、偶然、今この生を、ここで、この場所で、ある人と過ごしている。
大都会という幻想、大会社という幻想、、、そうした幻は、まさにまぼろしであること、そのことに誰もが気づいただろう。
私たちが歩まなければいけないのは、幻という道ではなく、誰しも等しく歩んでいる、自分の生そのもの、それがどういう中身であるのかを、自分がいちばんよく知っている、自分の生そのものである。
自分の生を全うしているなら、誰も笑わないし笑えない。
自分の生を歩んでいるなら、人を笑うこともない。