先月、松江の宍道湖に行ったけれど、私は湖が好きである。
海も好きだけれど、湖も好きである。
海は波と、ここが日本の涯であることを感じさせてくれるところが好きである。生涯という言葉があるけれど、生のみぎわという生の果てと似ていて、海を見ると悲哀のような感情が湧いてくる。
湖からは遠い古の世界を想像してしまう。古代湖(10万年以上前から存在する湖)という言葉があるけれど、ずっと遥か昔からここが湖だったことを考えると、過去と現在の連続性を感じ取ってしまう。
琵琶湖(古代湖!)と霞ヶ浦は日本の二大湖である。私はどちらにもそれなりに馴染み深い。けれど、両者の雰囲気はまた違う。
琵琶湖も霞ヶ浦も広大だから、一概に比較するのは難しいけれど、まず琵琶湖は周囲を山に囲まれた中にあるという感じで、北の方に行けば、また風景が違ってくるのだろうけれど、大津市辺りだと、京都がすぐそばという地理的な位置からか、琵琶湖は都会的なイメージがする。
霞ヶ浦はどこを取っても全体として田舎的なイメージだし、実際そうである。関東平野の只中にあって、風もビュンビュン通り抜けるし、冬はめっぽう寒い。アオコというプランクトンが夏になると大量発生して漁師さんを悩ます。
湖って、そこに住む生物はそこからは出ていけない。けれど、決して息苦しい感じはしない。湖は神秘的でもある。陸地の中にいきなり大きな水瓶が登場するんだからね。
行ったことはないけれど、レマン湖って見てみたい。三日月型の不思議な湖。
レマン湖の三日月型が分かる。
忘れていましたが、埼玉県所沢市にある狭山湖は素敵です。人造湖でありながら、その景観は素晴らしい。