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ojos de perro azul:青い犬の目

青が好き。時々刻々と興味・関心が移ろいで行きますが、あまり守備範囲は広くありません、

街の表情

街にはそれぞれ、その街が持つ雰囲気・表情がある。

京都は観光客で賑わっていて、どことなく落ち着かない。水戸や岡山は嘗ての城下町の趣を残して、錆びれつつも新しい街づくりに力を注いでいる。東京は様々な表情を併せ持ち、下町から六本木、池袋から練馬、それぞれが違った雰囲気を持っている。

土浦の駅に向かう途中、高架下の道を歩いていると、不思議な感覚に捉われることがある。田圃が広がる風景が終わり、住宅街が姿を現し、この街が今までこうであったように明日も続いていくのかと考えると、直ぐに言葉にしては掴めきれない街固有の匂いや顔が浮かびあがる。この道が一体どこまで続いていくのか、と不思議な思いに捉われる。街は歩き続けることでその無意識の表情を見せてくれる。

川口の駅前には、週末、よく捨て犬を貰ってくださいと、ボランティアの人が呼びかけている。何匹かの犬と川口駅周辺の人工的な街並み。

 

茫漠とした、とある郊外の飛行場。果てしなく続く、木の植わった両側に邸宅の並んでいる広い道路。・・・私はこの無意味な広大さの虜になって、私の目的が、もはや手の届かないところに行ってしまったように感じた。

レヴィ=ストロース『悲しき熱帯』)

悲しき熱帯 (上)
 

 レヴィ=ストロースは様々な街の表情を、自身の過去の記憶とともに綴っている。

 

街は同じであってはならない。廃れていようが繁栄していようが、その街固有の表情を持ち続けることで、代替不可能な幻影として姿を現わすのである。