2016-06-13 海外という鏡 街 子供の頃から、外国に憧れた。ここではない異国の地に思いを馳せた。外国の首都の名前の響きに魅了された。 大人になって、アランブラ宮殿に行った。ティカルに行き、クルンテンプに行った。しかし、子供の時の憧れとは異なり、私はその地で暮らす無数の人々の表情や生活や声に吸い込まれた。 それは翻ってみれば、外国に行かずとも日本で暮らす無数の人々の生き様に目を凝らすことでもあった。