ojos de perro azul:青い犬の目

青が好き。時々刻々と興味・関心が移ろいで行きますが、あまり守備範囲は広くありません、

自然体という癒し

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テレビを全く見ない私が、先日、たまたまネットで放映していたNHK番組『プロフェッショナル』を見た。

スガシカオの歌がエンディングで流れる番組だ。まだ続いているんだと思った。

その回は、北海道の書店店主の仕事の流儀だった。

この店主は1万円選書と言って、ネットを通じて当選した人にアンケートを書いてもらい、そのアンケートをもとに1万円分の本を選んで配送するという仕事を行っている。

とても人気で、3000人待ちらしい。

 

選書を贈られた人は、贈られた本にとても感動し、悩みや怒りや憤りを緩和させているようだ。この選書がこうした効果を持つ秘密は、カルテと呼ばれるアンケートにある。過去に読んだ本、現在抱えている悩み、履歴といった情報を書き込むようだ。

このカルテは、まさにカルテであり、フロイト博士のごとく、応募者の症状に適合した書物を、店主が読書履歴から選書する。

 

こうした症状への応対は、書物だけでなく、音楽・映画を使っても行うことができるだろう。しかし、おそらく書物が一番ぴったりするメディアだと思う。それは、音楽や映画が一方向的に流れ込んでくるのに対し、本は自分から能動的に動かなければ、何の情報も入ってこないからだ。

一万円選書は、自分から積極的に応募し、自分を変える書物に出会いたいという動機から開始される。それならば、その積極性の延長線上に読書行為を位置づけることが、一番理に適っている。

 

一万円選書で選ばれる本。

もしも私が応募したらどんな本が届くのだろうか?興味深い。私もいろいろな本を読んできたが、やはり偏りがある。新しい分野の書物に手を伸ばす切っ掛けに、一万円選書の考えを借用するのもいいかと思う。

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私は、とにかく週に一度は必ず本屋に行く。

そして、読みたい本があれば買う。あとは、ひたすら読む。その繰り返し。

読みたい本がたくさん出版される時もあれば、ほとんどない時もある。

だけど、必ず本屋に行く。昔は図書館にひたすら通って本を借りていた。だけど、すでに発売されている読みたい本は、持っているし、新刊を探しに、今は本屋しか行かない。

 

GW、ソファの前に並んでいる本棚を眺めながら、思いついた本を手に取って読んでいます。

応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)

 

若手の学者が書いたものでヒットしている作品だけれど、地道な研究の成果を書き記した新書だと思う。

応仁の乱って、確かに小学校から教科書に載っていて知っている事件だけれど、事件の中身は?というものだと思う。

これは応仁の乱に限らず、歴史的な事件は、ほとんどが?だと思う。まあ、日常生活に必要ないし、興味ない人にはどうでもいいことだし、実際どうでもいいと思う。

だけど、未知の事件を本当に知ることがどういうことなのか、本書を読むことで齧れると思う。

 最近、『東京喰種』については触れたけれど、この作品は現代社会に警鐘を鳴らしている作品で、登場人物・ストーリーから目が離せないし、その圧倒的な暴力性と優しさが同居する稀有な作品だと思う。

人間サイドもグールサイドも、一癖も二癖もある人物のオンパレードで飽きさせないし、戦闘シーンの描写力は凄まじい。

SFではあるが、生命や種をどう考えるのか、深く考えるための素材が詰まっているし、生命界にあってグールなのは、我々人間であるという重い事実をどう考えるのか、という、はぐらかしてしまいそうな問題を突きつけてくる。

大阪アースダイバー

大阪アースダイバー

 

 大阪の町の成り立ちが分かる。日本列島全体がそうだけれど、古代にまで遡ると、大阪は全くの別の土地である。

大阪には半年ほど住んでいたことがあった。だけど今は行きたくない町の一つだ。正確に言うと、行くことが難しい町だ。

フロイトが長い間、イタリア旅行に行けなかったように、私も大阪になかなか行けないでいる。だけど、何とか行けるようになりたい。その取っ掛かりになるといいのだが。

スター・ウォーズ「新三部作」完全解読本

スター・ウォーズ「新三部作」完全解読本

 

 昨年12月に公開されたSWエピソード8。

劇場に足を運んだものの、さっと1回見て帰ったので、中味をじっくり理解できないままだった。

つい最近、映像が配信され始めたので購入し、おまけの映像や音声とともに楽しんでいる。

SWは、アナキン・スカイウォーカーに始まる謎めいた「スカイウォーカー家のクロニクル」であり、宇宙を舞台に「善と悪の反転・縺れ・対立」を描いた一大叙事詩である。

この本は、EP1から始まる3部作についての解説書であるが、SWシリーズ全体を理解する上で参考になる。

荒神 (新潮文庫)

荒神 (新潮文庫)

 

 宮部みゆきは、急に読みたくなって読み出し、また全く忘れてしまって本棚の奥に眠ってしまう。

火車』『理由』『ソロモンの偽証』など、現代の松本清張のごとき作品だけでなく、藩の対立を描いた『荒神』のような時代小説も、宮部みゆきの得意とする作品である。

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GWも半分ほど経過しました。

旅行に行こうと考えていたのですが、天候・アクシデントから、遠乗りは辞めて気が向いたとこに行こうと思ってます。

ふと今思い出したのですが、西武線沿線に住んでいた頃、GW辺りに、恋ヶ窪駅という西武国分寺線の駅に降りたことがありました。

その駅にポスターがあって、全国の駅で恋という言葉が入る駅は、3つか4つしかないと書かれていました。確かに見たことないなあと思いました。

 偶然降りた比較的近所の駅なのに、その駅が全国レベルのエピソードの駅とは全く知りませんでした。

旅行というと、遠出と考えがちですし、近くの駅では旅行と呼べないのも事実なのですが、案外気張らずにふらっと出かけた場所が、遠くであれ近くであれ、印象に残るものです。

 

読書もそうですが、旅行も外出も、頑張りすぎずに、自然体で、直感で閃いた方に向かえば、満足し、癒されるひと時になるのではないでしょうか?