東京・上野で、ブリューゲル『バベルの塔』展が開催されている。
壮大な構図、圧倒的な迫力で、見るものの息を止まらせる。
大阪にも来るらしい。行ってみようと思う。
ブリューゲルは16世紀中葉のオランダを生きた画家だ。
農民画家と呼ばれた彼には、有名な作品がいくつかある。
当時のオランダ農民の生活を描いた貴重な資料だ。
こうした一連の農民ものと重なりつつ、ブリューゲルは聖書や神話に纏わる作品を描いた。
その最たるものが、今回来日の『バベルの塔』だろう。
バベルの塔を作って天に届こうとする高慢な人間どもに、異なる言語を与えて散々バラバラにしてしまった言い伝えがあるバベルの塔。
バビル二世というバビルの塔が登場する漫画・アニメがあったが、この物語もまた、善と悪の戦いを描いた現代版聖書・神話のエピソードの一つと言えなくもない。
『バベルの塔』展の副題に「ボスを超えて」とあるように、同郷のネーデルラントの画家の遺産を継いだ画家ブリューゲル。
その謎の多い生涯において、ブリューゲルは何を考え、何を見て生きていたのか?彼はどうして画家になったのか?
それは、彼の作品を通じてしか回答できないものかもしれない。
ボイマンス美術館はオランダロッテルダムにある巨大な美術館
オランダにも行こう行こうと思って、かなりの年数が経つ。
アムステルダムにオランダ人の友人がいて、以前旅先で知り合って、毎晩飲み明かしていた。ヨーロッパ人にとって、日本を含むアジアに対する関心の中に、仏教が登場することが多い。
彼もまた、ひたすら私に仏教について聞いてきた。日本人が宗教にあまり関心がないのと違って、宗教戦争の跡地であるヨーロッパは、今でも宗教は重要な関心ごとだと思う。
こちらはウィーンにある。