世界で一番、語学に堪能な民族は、ロシア語を操る人たちだと聞いたことがある。
ロシア語には、確か日本語のアで表記される母音が、3つか4つあったと思う。非常に似たような音を使い分けている。
そうした使い分けができるということは、耳がとてもいい証拠である。だから、ロシア国民は、他の言語にも通暁しやすい。
日本人は、西洋言語を明治以降取り入れて、学んで来たが、聞く話すの部分はやっぱり弱いと思う。書いたり読んだりするのは比較的できる国民だと思うが、耳がそれほどいい訳ではない。
私も、ドイツ語を中心にスペイン語、英語を学んだけれど、やっぱり会話をする風土がないから、どうしても聞く話すは苦手ということになってしまう。
また、日本人は西洋かぶれであったから、アジア諸国の言語を重視していない。
けれど、アジアの言語はまた独特の言語世界を持っていて、興味深いと思う。
例えば、タイ語には破裂音が多く、濁音がなくて、タイ行きの飛行機に乗ると、その独特の発音が異国情緒を誘う。
アジア諸国の言語を、順番に学んで、その地を旅するのもありかなと思う。
私は、今の職場に偶然の成り行きからやって来た。そして、足りない部分をみんなと話し合ったりしながら、少しずつ環境を整えて来た。
私が来た時よりも、ずいぶん様変わりしたし、大きくパワーアップした職場に成長して来た。
だけど、まだまだ足りない。重要な点は、どんな人が来ても機能する システムを作り上げることだと思う。
責任者の私が不在でも、高水準の環境を維持できること。それが次に目指すべき目標である。
今日、前々から提案していた作業効率アップ、作業負担軽減が可能となる新たな仕組みを導入する試案段階の会合があった。
要は、クラウド型の情報管理を導入するということで、特に目新しいことではないのだが、昭和型のこの会社は、未だに紙と鉛筆の世界で、作業を処理しようとしている。
例えば、20個から2個の間違いを見つけることは、人の力で簡単にできる。しかし、一万個の中から2個の間違いを見つけるのは、人の手に負えない。コンピューターしかない。
機械で処理すべき情報量を、人手で処理するのがおかしいことに、この会社は何年もの間気づかなかったし、気づいていても現実化させる風土がなかった。
私はこのクラウド型の情報システムが効率よく作動し始めたら、ここを去ろうと思う。そこまで来れば、誰でも現場を維持することは、より簡単になると思えるからだ。
そして、私は自分のやり残した課題に取り組みたいと思う。
アジア諸国を旅するのもいいかも知れない。
日本的な時間意識から脱出して、異次元の時間レベルで生きてみたい。
できれば、アリアドネの麻の葉と一緒に出来れば幸せかなと思う。