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ojos de perro azul:青い犬の目

青が好き。時々刻々と興味・関心が移ろいで行きますが、あまり守備範囲は広くありません、

満月、私たちは自然という環境の中で生きている

今日は満月。夜空にくっきりとお月様が見えている。

月は地球の衛星。地球の周りを回っている。満月になると犯罪が増えるとか、狼男が出現するとか、イライラするとか言われます。これらの真偽の方はともかく、満月が地球上の我々生命体に何らかの影響を与えていることは確かなようです。

 

村上春樹ねじまき鳥クロニクル』に「満月と日蝕、納屋の中で死んでいく馬たちについて」と題された章があります。

この章は、女性の生理や馬の死と、満月の関係が語られています。満月に近づいてきたある日、妻の生理痛による精神不安定から、普段は問題になりにくい些細なことで、主人公は妻と軽い衝突を起こしてしまいます。このことから、主人公は親しい間柄であっても、他人のことを我々は一体どれだけ知っているのだろうか、という投げかけを自分にします。

 

「誰かのことを知ろうと長い時間をかけて、真剣に努力をかさねて、その結果我々はその相手の本質にどの程度まで近づくことができるのだろうか。我々は我々がよく知っていると思い込んでいる相手について、本当に何か大事なことを知っているのだろうか」

 

この章は『ねじまき鳥クロニクル』の冒頭から二つ目の章にあたり、その後に続く膨大な本編への助走の役割を果たしている重要な章である。

ここではねじまき鳥の解読が目的ではないので、これ以上詳しくは述べないが(ただ、ねじまき鳥をすべて読まなくても、この章だけでも読んでみる価値はある)、ここで言いたかったことは、満月つまりは自然現象は我々の身体に影響を及ぼし、その影響が人間関係にまで波及するということで、すなわち、人間の世界が独自で存立しているのではなく、自然という環境からの影響によっても左右されるということである。

人間にとって自然は外部ではない。我々は自然の中で人間関係を築き生きている。